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蒼い鼓動と赤い指先 ― 深夜のレコーディング編 ―
FANZA
午前2時。
都内の古いスタジオ。ガラス越しの録音ブースから見える彼女の姿は、まるで幻想だった。
タイトな黒のトップスに、レザーのパンツ。
耳元に揺れるヘッドホンを直すたび、うなじがちらりと見える。
その瞬間、ぞくりとするほど色気を感じてしまう。
「…やり直し。今の、テンポ甘かったわ」
冷たい声。でも、それがいい。
完璧を追い続けるその横顔を見ていると、こちらの理性のほうが崩されていく。
「ちょっと、こっち来て。音のタイミング、合わせたいの」
彼女に呼ばれ、ブースの中へ入る。
密閉されたその空間には、彼女の体温と香りが充満していた。
「ここ。もっと深く、ねっとり入れてくる感じで…わかる?」
彼女は俺の耳元に顔を寄せ、囁く。
熱い吐息が、耳の奥をくすぐる。
「…わかんないなら、身体で教えてあげる」
そう言うなり、彼女はケーブルを引っ張るように俺を壁際に追い込み、唇を塞いできた。
唾液が混ざる。舌が巻きつき、奥で絡まる。
理性を奪うようなディープキス。
「ここ…マイクじゃなくて、私の中に入れて。深く、ずっと…震わせて」
その言葉と同時に、彼女はズボンを乱暴に引き下ろし、自分のレザーを腰まで押し下げた。
下着なんて、最初からつけてなかった。
「エレン…本当にいいのか?」
「黙って突いて…。音じゃない、‘わたし’を感じなさいよ」
潤んだ奥が熱を持って、トロリと濡れている。
彼女は腰を沈め、ぬるりとすべてを咥え込んだ――
「ん…っ、く…ぁ…っ…!」
さっきまで冷静だったはずのエレンが、低く甘い喘ぎを漏らす。
それは録音機材にすら拾われそうなほど、淫らで、乱れた音。
「奥…当たってる…。こんなの、だめ…クセになるっ…」
スタジオのガラスが曇るほど、激しくぶつかる音。
彼女は手すりに爪を立て、奥へ奥へと貪るように腰を動かす。
「…だめ…こんな声、録音されちゃう…!」
「それでも止まらないのは…お前が感じすぎてるからだろ?」
「うるさい…っ、もっと、突いてよ…エレンの一番奥に…!」
快感がピークを超えた瞬間、彼女の身体が跳ね、絶頂が弾けた。
「いく…っ! 一緒に、きて…ッ、もう、止まんないから…!」
レコーディングルームの奥、誰にも届かないはずの場所で――
彼女は、音ではなく、愛で全てをさらけ出した。
鼓動がまだ止まらない。
音楽よりも激しく、魂ごとぶつけ合ったふたりの夜は、静かに蒸気のように漂っていた。